カワノリ科 (カワノリ目)の海藻 (Prasiolaceae, Prasiolales)

 カワノリ,漢字で書くと「川海苔」。その名の通り,淡水に生育する藻類です。海藻とはイメージの遠い和名ですが,日本からは海藻として北海道大黒島から1種(ヒメイソカワノリ)が記録されています。
 カワノリ目は一見するとアオサ目藻類に似ますが,細胞が1層であること,星型状の葉緑体を持つなど,紅藻アマノリ類に似た形態を持ちます。
 ヒメイソカワノリ(P. delicata  Setchell  et Gardner)は藻体の大きさがせいぜい2cmと小型です。日本からの記録は少なく,現時点では北海道大黒島からのみ記録があります。アオサ目藻類と混同されているなどが要因と思われますが,今後,北海道道東地方を中心に新たな産地が見つかるかもしれません。
 ここでは参考までに淡水産のカワノリを紹介します。
標準和名 カワノリ 
学名 Prasiola japonica Yatabe
(種小名の由来) 日本の
国内の分布 福島県から九州にかけての太平洋側に注ぐ河川の上流。渓流の岩上
コメント 食用として加工されたものが,しばしば産地周辺で売られていることがあります。意外に高価ですが,海藻の海苔のような風味はなく,どちらかというと珍味の類でしょうか。国内ではなぜか太平洋側の限られた河川に,隔離的に分布します(一ヶ所だけ,日本海側への河川の分水嶺付近からも知られています)。
似ている種 淡水産では,膜状に拡がる緑藻は本種のみです。
標本のデータ 神奈川県秦野市 1997年11月24日